飲食業を規定する法律である食品衛生法は、飲食業に限らず日本で食品を扱う業種のほとんどが対象になります。食品衛生法第一章第4条において、この法律で対象となる「食品」とは、医薬品や医薬部外品を除いた「全ての飲食物」と規定されているためです。そしてこの食品衛生法は、平成30年度の改正によって大きく変わろうとしています。中でも特に大きな改正が、「HACCP(ハサップ)」に沿った衛生管理の制度化になります。

HACCP(ハサップ)とは

HACCPとは、1960年代に米国で宇宙食の安全性を確保するために開発された食品の衛生管理方式です。Hazard Analysis Critical Control Pointの略で、危害分析重要管理点と訳されます。実は既にこのHACCPを基にした「総合衛生管理製造過程」という厚生労働省による食品安全の認証制度があったのですが、HACCP基準の本格的な導入と、その対象拡大に伴い廃止されることになりました。

食品衛生法改正

今回の食品衛生法改正によって、HACCP基準の衛生管理が制度化されます。具体的に言うと、原材料、製造、調理の工程に応じた衛生管理を行うための計画策定、記録保存が求められます。詳細な記録を残すことで、食中毒が起きたときに実際どの段階で発生したかを突き止めるのが容易になり、その拡散を阻止することが可能になる、ということです。

この制度は現在先進国を中心に国際的な義務化が進められているため、公布から2年以内での施行が決められています。ちょうどオリンピックに合わせたかたちでの導入となり、大挙して来日する外国人観光客の食における安全を守るためにも、しっかりと制度を機能させる必要があるのです。